旅の会活動報告「夏目漱石と神楽坂」(1709)

                                                                                   平成29年「旅の会」参加報告
孝学美彦(昭和37教育)
恒例の「旅の会」は、9月30日(土)、絶好の散策日和の下で開催されました。
今回のテーマは漱石生誕150年を期して「夏目漱石と神楽坂」。参加者は元気な26名。飯田橋駅西口を定刻通り午前10時に出発。東京理科大(「坊ちゃん」が卒業した東京物理学校)の近代科学資料館で澤田会長の開講の御挨拶。館内を見学後、散策開始。
参加者は概ね「仁和寺の法師」で、神楽坂から夏目坂下までの間に、こんなに漱石と関わりのある所が在ったのかと、改めて昔読んだ小説などを思い出したりしていました。
神楽坂に在る善国寺や原稿用紙の相馬屋、足しげく通ったという牛鍋の田原屋跡、開館間もない漱石山房記念館、作品によく登場する夏目坂の誓閑寺と生誕地に在る小倉屋(中山安兵衛ゆかりの酒屋)といった漱石関連の地はもとより、芸術倶楽部跡、尾崎紅葉が「金色夜叉」を執筆した旧居、文芸協会跡(赤城神社境内)、松井須磨子の墓の在る多門院など、日本の近代文芸史の一端をおさらいして頂いた感じの所へも。
先導して下さった青池先生の、ウラ噺も交えた実に詳しく且つ分り易く楽しい、みごとなご案内のお蔭で、一同、貴重で充実した時間を持つことが出来ました。
普段、近くを通っていながら何も気付かず、まさに「何事にも先達はあらまほしきもの」をつくづく実感しました。
予定通り、午後2時に、夏目坂下誓閑寺で澤田会長の閉講の御挨拶を以て解散。路面は平坦ですが、起伏に富んだ凡そ5キロの道、約1万歩の「旅」でした。参加者は次の通りです。
青池和子 青池國晴 石毛由美子 井口政次 上原伸夫 岡本中庸 奥原一好 奥原崇嘉
唐沢昭 孝学美彦 小谷野俊夫 小谷野裕子 佐藤邦弘 佐野滋子 佐野貴士 鮫島緑
澤田榮三 澤田俊子 椎名義夫 清水睦雄 反町直之 田久保信子 中島昌子 福田豐
保坂義勝 安川允  (五十音順 敬称略)

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